試行錯誤を経て掴んだ“続けるための仕組み”—Canvas利用で前進した障がい者雇用

ワークスタッフ株式会社
人事部長 大蔵様
| 利用目的 | 自社で障がい者雇用を進めたい思いがあり、農作業や社内業務での受け入れを続けてきたものの、定着や業務設計の難しさから安定した雇用につながっていなかった。今後の自社業務への切り替えも見据え、安心して受け入れを進めるために、専門的なサポートを取り入れることに。 |
| 課題 | 特性把握やフォローが自社だけでは追いつかず、採用はできても定着につながっていなかった。適切な業務の割り振りや受け入れ体制づくりに限界を感じていた。 |
| 利用効果 | Canvasのサポートを通じて特性理解が進み、任せられる業務のイメージが明確になり自社業務への切り替え準備が前進。関わり方への理解も広がり、継続雇用に向けた環境が整いつつある。 |
自社で取り組んだ最初の障がい者雇用
当社は“「働く」を支え、人々を幸福にする”という理念のもと、茨城県を中心に人材サービス事業を展開しています。
10年ほど前から法定雇用率の達成に向けて、「障がい者雇用を進めなければならない」という状況にあり、自社でどうにか取り組もうと試行錯誤を続けてきました。
以前、当社ではハローワークの「求職者支援訓練」を実施していた時期があり、その中で農業の訓練も行っていました。ちょうどその頃、農園型の障がい者雇用サービスの話を耳にするようになり、「それなら自分たちだけでもできるのではないか」と考え、つながりのあった農家の方に協力をお願いして、自社で農作業による障がい者雇用を始めました。参考にするために農園型サービスの見学にも何度も足を運びました。社内で雇用を生み、社会貢献にもつながる取り組みにしたかったんです。
しかし、実際に進めてみると、なかなか定着しませんでした。採用できた方も何名かいましたが、畑という場所柄、交通の便が悪く、通える人が限られてしまう。自分で通わなければならないという条件も大きなハードルになり、結果として長く続けてもらうことが難しかったんです。
そうした状況もあり、「では次は、自社内でできる業務を切り出して取り組んでいこう」という方向にシフトしていきました。
“続けてもらう難しさ”への直面

農作業から社内業務へ切り替えようという方向にシフトしてからは、清掃業務や事務作業など、社内でできる業務で採用を進めていきました。実際に採用できた方も何名かいて、数年間続けてもらったケースもあります。
ただ、毎年のように壁がありました。体調の波やご家庭の事情など、こちらではどうにもできない部分も多く、一度つまずくと、そのまま離職につながってしまうことも少なくありませんでした。特に印象に残っているのは、ITが得意だという方を事務職で採用したケースです。スキルは十分にあったのですが、コミュニケーションの取り方や業務の進捗共有の部分ですれ違いが起きてしまい、こちらもどうサポートすればいいのか分からないまま、結果的に退職することになりました。「せっかくできることがあるのに、それを活かす場をつくれない」というもどかしさがずっとありました。このようなことを何年も繰り返していたので、正直なところ「もう音を上げたい」と思ってしまった瞬間もあります。
サテライトオフィスの近さと伴走サポートが大きな後押しに
そんな状況の中で、たまたまパレットさんのお話を伺う機会がありました。その時にまず大きなプラスだと感じたのが、Canvas水戸が弊社の本社から近いという点です。農作業をやっていたときは距離や通勤の問題が大きく、それが定着の難しさにも直結していました。さらに、今後は自社業務に切り替えることを前提に考えていたため、同じ県内にサテライトオフィスがあるというのは非常に安心感があり、将来的な連携のしやすさという意味でも、大きなメリットだと感じました。
また、パレットさんのサービス内容を伺う中で、“人を介したフォローがしっかりしている”という点にも惹かれました。
他社サービスの場合、本人の自己申告だけで状況を確認するケースも多く、それだとどうしても受け入れる側の不安が残ってしまうんです。こちらからは聞きづらい話もありますし、本人がうまく伝えられないこともある。その点パレットさんは、
・週次・月次レポートでの細かな共有
・本人との対面面談での状況把握
・必要に応じた現場へのフィードバック
といった、第三者としての丁寧な伴走をしてくださるということで、これまでの自社採用ではどうしてもフォローしきれなかった「その人の日々の様子」や「困りごと」を、適切にサポートしてもらえると感じました。「ここなら、今までうまくできなかった部分を任せられるかもしれない」そう思えたことが、パレットさんを選んだ大きな決め手でした。
Canvas利用で見えた“特性”と“任せられる仕事”
Canvasの利用を始めてから感じたのは、業務を通じてスタッフ一人ひとりの特性がとてもよく分かるようになったという点でした。週次・月次のレポートで日々の様子を細かく共有してもらえますし、こちらが気になっている点も面談の中で拾い上げて伝えていただけるので、「この作業は得意そうだな」「ここはサポートが必要なんだな」といったことが具体的にイメージできるようになりました。
自社で採用していたときは、できること・難しいことをこちらが把握しきれず、結果的にミスマッチになってしまうことも多かったのですが、CanvasでのBPO業務を見ていくうちに、“任せられる業務のイメージ” がようやく掴めてきた感覚がありました。

特に、ITが得意な方がいたことで、「もしかしたらうちのキントーンの作業もお願いできるかもしれない」など、社内業務として具体的に切り出せる仕事が見えてきたのは大きかったです。自社の仕事に置き換えた時に、どの部分を担ってもらえるかを考えられるようになり、これまで感じていた不安が少しずつ減っていきました。
今は自社業務への切り替えに向けて、実際に任せられる業務の整理やマニュアルの準備を進めているところです。最初から「最終的には自社業務で働いてもらいたい」という思いがありましたが、パレットさんのサポートを通じて、その実現に向けた道筋がようやく見えてきたと感じています。
続けてきたからこそ分かった、取り組む価値
Canvasを通じて業務の様子を見たり、面談で直接話したりしながら障がい者雇用を進めていく中で、担当である私自身の考え方にも少しずつ変化がありました。
最初の頃は、正直“健常者”と“障がいのある方”をどこかで分けて見ていたところがあったと思います。でも実際に関わっていくと、得意不得意があったり、体調の波があったり、忘れっぽい部分があったり――そういうのは、障がいの有無に限らず誰でも同じなんですよね。そう感じるようになってからは、「健常者って何なのだろう?」と思う瞬間もあって、それまで自分の中にあった線引きのようなものが、少しずつ薄れていった気がしています。パレットさんに間に入っていただくことで、こちらも無理のない接し方や伝え方を学べていますし、会社としても少しずつ理解が広がってきていると感じています。
正直、この担当をしていると、途中で投げ出してしまいたくなるような場面も何度もありました。毎年のように法定雇用率を気にし続けなければいけませんし、せっかく採用しても続かないことが続くと、「どうしたらいいのか」と悩むことばかりでした。
それでも続けてきたのは、やっぱり向き合わないと前に進まないからです。続かなかったことも含めて一つひとつ経験していく中で、「ああ、こういう形ならちゃんと受け入れられるのかもしれない」と思える場面も増えてきました。そうした積み重ねが、会社の歴史にとってプラスになるはずだと今は思えています。
今は、“とにかく安定して長く働けるスタッフを増やしたい”という気持ちが一番大きいです。長く続けてもらえれば、こちらも適切にサポートしながら一緒に働いていけますし、会社にとっても良い循環が生まれていくと感じています。
「障がい者雇用」というと難しく聞こえることもありますが、外部のサポートをうまく使いながら続けていけるのであれば、会社として取り組む価値は十分にあると、今は自信を持って言えます。
企業情報
| 社名 | ワークスタッフ株式会社 |
| 事業内容 | 人材サービス事業 人材開発事業 グローバル人材支援事業 |
| URL | https://work-st.com/ |